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2019年4月9日

防犯・監視カメラのレンズの基本種類「単焦点・バリフォーカル・PTZ・魚眼」

防犯・監視カメラのレンズの基本種類「単焦点・バリフォーカル・PTZ・魚眼」
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防犯・監視カメラには、多くの種類が存在しており、形や性能も違います。一見するとその違いはわかりにくく、これから導入をご検討されている方にとって、理解しにくい点もあるかもしれません。

しかし、防犯・監視カメラの設置効果を高めるためには、ニーズや環境に合った機種の選定が必須です。今回は種類の一つである「カメラレンズ」の種類を中心にご紹介をいたしますので、お役立てください。

防犯・監視カメラの基本機能:単焦点レンズ

単焦点レンズ

単焦点レンズは、固定レンズ・ボードレンズとも呼ばれる焦点距離が一定のレンズです。また、画角(防犯・監視カメラで撮影したときの「実際に写る範囲」のこと)の変更もできませんが、小型という特徴があります。単焦点レンズは距離が短いほど画角が広いため、広範囲を映すのに適しており、決まった監視エリアを俯瞰して広く撮影することが得意です。

また、IR(赤外線)機能を搭載している機種で、IRの照射距離が20メートルあっても、映像として認識できるのは、概ね10メートル程度に留まります。導入コストが最も低いことはメリットですが、設置後のレンズ交換ができないので利用シーンも導入設計段階でしっかり考える必要があります。

製品サイズは比較的小さい機種が多いため、あえて設置を目立たせたくない場合や取付スペースが限られている場合などはオススメですが、反対に威嚇したいなどには向いていません

◆単焦点レンズのメリット◆
・低コストで導入できる
・広い面積を撮影できる
・設置スペースが限られていても設置可能

◆単焦点レンズのデメリット◆
・ズーム(広角・望遠)やピントの調整ができない
・設置しても目立たない
・人の顔まで詳細には判別できない場合もある

【単焦点レンズのオススメ導入シーン】
・監視エリアを俯瞰して広く撮りたい
・設置できる場所が限られている
・設置を目立たせたくない場合

防犯・監視カメラの基本機能:バリフォーカルレンズ

バリフォーカルレンズ

一定の範囲内において、焦点距離が自由に変更できるレンズを、バリフォーカル(可変)レンズと言います。以前はピント合わせに手動調整が必要でしたが、現在はカメラに搭載されたAF機能の向上により、電動バリフォーカルレンズが主流。パソコン上の簡単な操作で調整できるようになっています。設置時間や作業効率のアップはもちろん、設置後の画角調整も容易に行えるようになりました。

概ね100度~50度の画角で撮影でき、IR機能搭載機種のIR照射距離は50メートル。30メートル程度の撮影距離を推奨しています。画角は設定した焦点距離に応じて変化しますので、固定レンズでは撮影できないシーン、例えば「スーパーでお客さんが手にとった商品をチェックする」といった要望にも応えるレンズです。

製品サイズは単焦点カメラよりは大きくなりますが、本格的に設置する場合に最も選ばれている製品区分です。

◆バリフォーカルレンズのメリット◆
・広い範囲や狭い範囲をレンズ調整で選べるため、設置場所を選びません
・抑止や威嚇という点でも大きな威力を発揮します
・設置後に画角の変更が容易にできる

◆バリフォーカルレンズのデメリット◆
・単焦点レンズに比べて、やや高コストになる

【バリフォーカルレンズのオススメ導入シーン】
・設置目的が明確になっており、被写体が明確な場合
・録画映像を再生することが多い場合
・監視対象エリア内に、近距離や遠距離の場所が混ざっている場合

防犯・監視カメラの基本機能:PTZ(パン・チルト・ズーム)

PTZ(パン・チルト・ズーム)

バリフォーカルレンズを使い、左右に動かす「パン」、レンズを上下に動かす「チルト」、そして「ズーム」の3つの機能を持ったカメラのことです。左右上下は製品本体が動く機種と、中のレンズが動く機種と2つ存在します。レンズの大きな特徴は「ズーム」に対応していることです。ズームの倍率は2倍・4倍から16倍・24倍、そして36倍や
48倍と種類も豊富で、高倍率ズームの映像は驚くほどズームします。
このズームに高解像度が合わさることで、とても綺麗な映像になります。

広範囲の監視が可能であり、更にこれらの操作を専用のコントローラでも使えますし、パソコンや場合によってはスマートフォンでも操作が可能です。パン・チル・ズームの機能によって、有人監視している状態で不審なものを見かけた場合などに、瞬時に不審者や不審物を映せるので監視強化することができるのです。

オートスイングで撮影するパトロール機能や、指定エリアに入ってきたものを自動追尾する機能、置き去り・持ち去りでのアラート検出など、高度な機能を備えている防犯・監視カメラもラインナップ。そうした機種であれば、操作することなく必要な情報が得られるメリットが享受できます。

また、IR搭載型の照射距離は150メートルにも及び、星空ほどの明るさでもカラー撮影できる低照度機能を搭載している機種も。照度によって、通常撮影とIRの自動切換も行います。IR機能を備えたPTZ制御可能な防犯・監視カメラは、24時間監視が求められる施設の強い味方といえるでしょう。

◆PTZのメリット◆
・本格的な監視システムの構築が可能
・死角を作りにくく、細部まで監視できる
・リアルタイム監視に適した機能が搭載されている
・広い敷地や屋外(畑や山・河川等々)に対応可能

◆PTZのデメリット◆
・導入コストが高くなる
・専任の管理者が必要

【PTZの導入シーン】
・有人監視が行われている施設
・公共の施設や広場、民間の商業ビルなど
・広い屋外エリア

防犯・監視カメラの基本機能:魚眼レンズ

魚眼レンズ

魚眼レンズは、監視対象エリアの360度全方位監視を実現。フィッシュアイとも呼ばれます。360度の範囲を撮影した映像を、補正処理することによって、180度ずつの表示や4分割、180度パノラマ表示も可能。用途に合わせ、必要な画像がご確認いただけるようになっています。

これまで4台のカメラで監視していた場所を、魚眼レンズカメラに変更したところ、1台で全てまかなえてしまったという事例もあり、死角を減らし台数も減らすことができます。
設置面は主に天井面などに限られてしまいますが、狭いエリアで1フロアを撮影したい時は有効です。逆に広いエリアの場合は台数が必要になる事は変わりません。
導入検討時には候補の一つに入れてみることも大切です

◆魚眼レンズのメリット◆
・全体的な人の流れや動線の監視もできる
・狭いエリアで1フロア設置は有効
・カメラ台数の削減ができる

◆魚眼レンズのデメリット◆
・バリフォーカルレンズの設定が無いので、単焦点撮影となってしまう
・モニターで見ている場合、映像は魚眼として表示されるため、見にくい

【魚眼レンズの導入シーン】
・設置台数を減らしたい場合
・ライブ映像より録画映像を重視する監視パターンの場合

防犯・監視カメラの基本機能、レンズ種類まとめ

レンズの種類は多く、広角タイプから望遠タイプまで幅広く用意されています。監視対象やエリアの撮影結果に大きく影響を及ぼす一つに「レンズの種類」があります。また、カメラの機種によっては装着できるレンズも限られているため、どのカメラでも好きなレンズを搭載できるわけではありません。監視エリアや目的によって、最適なカメラは異なりますが、まずは基本的な機能としてレンズの種類を把握・理解したうえで、導入をご検討されることをオススメいたします。